ショートインタビュー ジェルタイプNPPV用マスクからNivairoへの切り替え~MDRPUリスクの大幅軽減~
8分13秒

相模原協同病院 臨床工学室 次長 佐藤 健太郎様に以下についてお話しいただきました。

●フルフェイスNPPVマスクの苦労~MDRPU対策や工夫~
●NivairoでMDRPUリスクは低下しましたか?
●なぜNivairoはフルフェイスNPPVマスクによるMDRPUを減少させたのでしょうか?
●Nivairo特徴①おでこに当たらない
●Nivairo特徴②ロールフィット
●Nivairo特徴③チューブフィット
●フィッティングの工夫

ジェルタイプNPPV用マスクからの切り替え

2021年の1月に新病院に移転する以前は、NPPV使用患者さんの皮膚トラブルが多く、褥瘡委員会が頻繁に介入する事例が後を絶ちませんでした。呼吸ケア委員会と連携してMDRPU予防に取り組み、NPPV装着時の皮膚保護材の使用徹底、呼吸ケア委員会主導のNPPVマスク装着講習など、様々な種類のマスクを使用しながら褥瘡の軽減を試みましたが、あまり改善が見られないような状況でした。
その当時ファーストチョイスとして選択していたのが、ジェルタイプのフルフェイスマスクです。当院は年間に約170名の患者さんがNPPVマスクを使用し、平均装着日数は約5.7日(±7日)ほどで、一番長い患者さんは40日ほど使用しています。ジェルタイプのフルフェイスマスクは、マスク自体が重いという欠点がありました。患者さんからもしばしば、「重い」という声が上がっているような状況でした。マスクが重いため、寝ている際にマスクがずれる、経鼻胃管チューブを使用するため、マスクにチューブを挟んでしまうとリークが多くなるという理由で、ベルトを少し締めすぎてしまい、褥瘡を悪化させるというようなこともありました。そのため、新病院への移転を機に物品をすべて見直し、スタッフだけでなく患者さんからも評価をヒアリングし、最も評価の良かったNivairoに切り替えました。

Nivairoへの切り替え後

チューブフィット

新病院に移転してから1年以上経過しますが、褥瘡委員会からの報告によると、Nivairoに切り替えてから、皮膚トラブルで介入するケースはゼロになっています。
NPPVマスクを使用すると、どうしても前額部や鼻根部、下顎部、そしてほうれい線に沿ってマスク痕の皮膚トラブルが多く発生しがちになります。Nivairoは、前額部での固定を行わないこと、また、鼻根部は「ロールフィット」と呼ばれる機能があり、柔らかい素材で可変性があるためベルトでの過度な締め付けが必要なく、また患者さんの鼻梁にも自動的にフィットするので、褥瘡の予防ができていると感じます。また、胃管チューブを通すくぼみがあるので、リークの増加を恐れる必要がなくなります。従来はリークを恐れ過度に締めつけるなど、マスクのフィッティングに難渋をするケースが多くありました。Nivairoに切り替えてからは、患者さんへのマスクフィッティングが容易になったと声を多く聞いています。注意点があるとするなら、従来のマスクは前額部で固定しますので、従来の固定法とは異なることをきちんと伝えないと、締め付けがきつくなってしまう場合があるという点です。また、頭部の大きさは患者さんによって異なりますので、頭部がきちんと固定されていなければマスクがずれる可能性が高くなります。頭頂部のサイズを調整し、装着を行うことにも留意が必要だと考えます。

販売名:F&P ニヴァイロ シングルユースフルフェイスマスク
届出番号:13B1X10045H29101

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